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政府が約13年振りに新たな被害想定を公表した南海トラフ巨大地震。30年以内の発生確率がこれまでの「70~80%」から「80%程度」に、福岡県内の死者も最大で200人と大幅に引き上げられた。

福岡の死者 10人から200人に拡大

新たな想定では、マグニチュードを最大で9クラスとし、震度6弱以上の揺れ、もしくは3メートル以上の津波にさらされる地域が関東から沖縄にかけ31都府県に及ぶと言及。九州では宮崎で、最大震度7、最も高いところで17メートルの津波を想定している。

最悪の場合、死者は全国で29万8000人。経済被害は実に270兆円と、南海トラフ側に位置する日本列島の太平洋側では壊滅的な被害が想定されている。

福岡に住む人に話を聞くと「地図上では福岡は上の方で、南海トラフは下の方じゃないですか。だからあんまり被害ないかな…」(18歳・男性)や「大きい数字ではあるけど、結局いつ来るんだろうと…来る来ると言われつつも、今までそこまでないから、大丈夫かな…」(40代・女性)と福岡県が日本海側に位置するイメージが強いせいか、危機感が薄い実情も垣間見える。

実は、今回の想定で県内の死者が、10人から200人に拡大しているのだ。中でも、特に大きな被害が想定されているのが県の東側、北九州市門司区や苅田町、行橋市などの瀬戸内海、周防灘に面した地区。政府は、これまでも北九州市や豊前市などで最大4メートルの津波を想定していたが今回、最大5メートルに引き上げた。

また人が流され、命の危険があるとされる深さ30センチ以上の浸水面積を門司区で最大220万平方メートル、小倉南区で170万平方メートルなど、県全体で4倍近く拡大した。福岡県で新たに想定された最大200人の死者は、全て津波によるものとされている。

「あした地震があってもおかしくない」

門司港レトロ地区。休日には多くの人が訪れる観光スポットだが、新しい想定では、南海トラフ地震で5メートルの津波が襲うとされている。レトロ地区でお菓子を作って売っている店の人は「店の機械が海水に浸かったら、全部ダメになりますんで、もうしょうがないけんですね」と半ば諦め顔だ。また最近、福岡市から引っ越してきたという人は「引っ越してきたばかりで、周りの避難場所を全然、知らないから…。どこなのか、調べはしました」と心配顔で話す。

作業部会でとりまとめ役を務めた名古屋大学の福和伸夫名誉教授は「そろそろ本気になって対策を進めてほしいと思っております。皆さんに避難意識を持って頂いて、1人でもたくさん逃げて頂きたいというメッセージが、むしろ国のメッセージです」と警鐘を鳴らす。

また今回の新たな被害想定と合わせて「防災対策の効果」も新たに示された。注目は「津波対策の効果」だ。早めに避難する意識が低い場合だと全国で、最大21万5千人が死亡すると考えられている。これに対し、地震発生から10分で避難を始めた場合、被害が7割減って、亡くなる人は7万人に留まる、と試算されている。大きな被害が出るという想定に変わりはないが、個人の意識を変えれば変化が見込める。

南海トラフ地震で福岡県に1メートル以上の津波が到達する想定は、最短で191分後。津波に備えた避難経路の確認も、命を守る重要な対策のひとつとなる。

(テレビ西日本)

【画像】発生確率80% “南海トラフ”巨大地震 最新被害想定 最大5メートルの津波 意識を変えて減災を【福岡発】

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