ターボ&MT移植した本格「軽スポーツカー」登場か?
2025年1月に開催された国内最大級のカスタムカーイベント「東京オートサロン2025」で初公開され、注目を集めたのがダイハツ「ミライースGRスポーツ コンセプト(以下、ミライース GRスポーツ)」です。
あくまでコンセプトモデルという扱いでしたが、その完成度の高さから、市販間近との情報もあり、軽自動車のスポーツモデルの登場に多くのファンが期待しているようです。

ミライース GRスポーツは、ダイハツが2024年全日本ラリー選手権などに参戦したモータースポーツ参戦車両のノウハウを注入したというスペシャルモデル。トヨタのレース部門である「Toyota Gazoo Racing」が手掛けた「GRモデル」です。
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外観は、専用バンパーやグリル、エンブレムなどが装着されたほか、モールやミラー、ホイールなど各所がブラックで引き締められていますが、サイズはベースとなった「ミライース」と同じ全長3395mm×全幅1475mm×全高1500mmです。
しかし中身は「コペンGRスポーツ」にも搭載されている660ccターボエンジンと5速MTを移植し、最高出力は自主規制枠いっぱいの64PS、最大トルクは9.4kgmになると予想されています。
インテリアもベース車の面影を残しつつ、ブラックを基調とするなかで、一部に赤のパイピングを用いたコーディネートを採用。ステアリングはMOMO社製、シートはRECARO社製のスポーツシートを搭載し、シンプルかつ経済性に優れたベース車両とは一線を画したスポーティな仕立てとなっています。
本格軽スポーツを実現したミライース GRスポーツですが、これには軽最強ともいわれるスズキ「アルトワークス」オーナーであるKさんもかなり気になっているようです。
「まず、ベース車の形を崩さずに『GR』ブランドらしい赤と黒でまとめているのがいいですね。それでいてBBS社製の16インチを履いているのでバネ下の軽量化もできていそうです。
ここにGRがチューニングしたサスペンションが加わるのですから、かなり速いのも想像がつきます。私のアルトワークスといい勝負しそうですね」
ちなみにアルトワークスに搭載されるターボエンジンのスペックは、最高出力64PS・最大トルク10.2kg-mとなっており、トルクが若干厚め。それだけグイグイ加速するともいえます。
ミライース GRスポーツが市販化されるのであれば、GRブランドらしく速さよりセンス良くまとめた仕様で登場する公算が高そうです。
ちなみに車両重量に関して、一部報道では750kg前後と言われていますが、実際はもう少し軽くなると筆者(金田ケイスケ)は見ています。
ライバルのアルトワークスがFFモデル670kgという超軽量ボディを採用しているため、ミライース GRスポーツが600kgを実現するのは難しいとしても、720kg近くまで軽量化してくるのではないかと予想しています。
というのも、ミライースの2WDは650~670kg、4WDは720~740kgとなっており、ターボエンジンは自然吸気エンジンより約10kg重いものの、MT搭載でATより軽くできるし、軽量ホイール採用でバネ下重量もダイエットしているはず。
何よりレースの現場では軽さが操縦性にも影響しますし、そもそもミライース自体が軽さと空力ボディで高燃費を記録しているだけに、燃費もスポーツモデルとしてはかなりいい数字を叩き出しそうです。
価格も、ベースとなるミライース(99万2200円~132万円/消費税込)が安さをセールポイントのひとつとしていることや、コペンGRスポーツがベースより約50万円のアップに抑えていることから判断して、ミライース GRスポーツも200万円を下回る価格になるかもしれません。
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ライバルであるアルトワークスはすでに生産を終了しており、新車で購入することはできません。
そんななか、低価格でスポーティな走りが楽しめるミライース GRスポーツが市販化されれば、かなり人気も出るはずです。
コペン GRスポーツのようにトヨタでも併売されるとなれば、ガンガン売れる可能性もあるかもしれません。